服といえば、私たち人間からすれば、着ているのが当たり前ですよね。
ですが、犬たちにとっては服ってどうでしょうか？
今では、服を着た犬を多く見かけるようになりましたが、昔は全然いませんでしたよね。
始めて服を着せた犬の場合は、嫌がる子が多いと思います。
そこで、今回は犬が服を嫌がる理由や、服を着せるメリット・デメリット、嫌がって服を噛むなど、困った行動の対処法についてご紹介したいと思います。
犬が服を嫌がる理由
犬は裸でいることが普通
最近は、犬に服を着せる飼い主さんが多くなってきたので、あまり違和感を感じないかもしれませんが、犬にとっては裸でいることの方が自然です。
つまり、慣れていないってことですね。
私たち人間でも、新しいことに触れると拒否反応を示すことが多いですよね。
それは、犬たちにだって同じです。
なので、初めて服を着る犬たちにとっては、恐怖や不快感を感じても仕方がないはずです。
一度、嫌なイメージがついてしまうと次から着せるのが大変になるので、服に対して徐々に慣れさせていくことが大切だと思います。
犬に服を着せるとおとなしくなる？
犬に服を着せたら、嫌がって暴れないけど、急におとなしくなった、という経験がある飼い主さんもいらっしゃると思います。
その理由は、おそらく服によって体が圧迫・拘束されているので、不快感があるんだと思います。
首輪なども一緒で、犬を拘束する道具を使うと犬はおとなしくなります。
そういった、理由から服を着せると犬がおとなしくなる場合があります。
犬に服を着せるメリット
体や体毛を守ることができる
散歩の時など、犬が外出するときに服を着せることによって、汚れや虫などが付きにくくなります。
夏などは日差しが強く、直射日光などから犬を守ってくれます。
犬用のレインコートもあるので、雨の日にも散歩がしやすくなるなどのメリットもありますね。
手術などを行った後に、傷口から菌が入らないように、獣医さんから服を着せるように指示がでることもあります。
体温調整が苦手な犬に効果的
服ですからね、着れば暖かかくなります。
最近多くなってきた、室内犬などは体温調整が苦手な犬もいるので、そういう場合は服を着せて適度な温度を保ってあげましょう。
抜け毛の処理が楽になる
ダブルコートの犬種（チワワ・ポメラニアンなど）は、抜け毛が多くなる傾向があります。
服を着せることによって、抜け毛が散らばりにくくなるので、掃除が楽になったり、外出時に人に迷惑をかけにくくなります。
犬に服を着せるデメリット
ストレスを感じる
服を嫌がる理由でも書きましたが、犬は裸でいることが普通です。
服を着て、圧迫・拘束感を感じることによって、犬にストレスがかかります。
服に慣れて、特に拒否反応を示さないならいいですが、いつまでも嫌がる場合は無理に服を着せるのはやめておいた方がいいと思います。
必要以上に体温が上がる
犬は、基本的には自分の体毛で体温管理をしていますから、服を着せることによって必要以上に体温が上がり、体調不良になる可能性もあります。
なので、犬の種類によっては、服を着せないほうがいい場合もあります。
ボタンなどの装飾品を食べる可能性がある
服の飾りなどが、取れてそれを口にしてしまう危険性もあります。
中には、服そのものを食べてしまう犬もいるので、服の状態はしっかり確認しましょう。
犬によっては、喉に詰まって呼吸困難や、消化できずに胃や腸で詰まるなど命に係わる危険性もあります。
犬をお留守番などさせるときは、服は脱がしておいた方が安全です。
服の管理には、十分気を付けてください。
皮膚トラブルの原因になる可能性がある
服を着ると、毛玉ができやすくなったり、熱がこもることで蒸れやすくなります。
そうすると、毛玉が絡まったり、蒸れることで、肌の通気性が悪くなり菌が増殖して、皮膚トラブルが引き起こされる原因になってしまいます。
皮膚トラブルを、起こさないように定期的にブラッシング等を行って、犬の体を清潔に保つようにしてあげてください。
犬が服を嫌がる場合の対処法
犬に服を慣れさせることが大切
犬が服が怖いものじゃない、むしろ楽しい・嬉しいといったポジティブなイメージにさせてあげましょう。
犬に服にを慣れてもらうポイントや、ポジティブなイメージ与える方法について紹介します。
・小さい頃から、服になれさせる
これは、子犬の状態で飼い始めた場合しか無理ですが、やはり小さい頃から服に触れさせていると、成犬になってからよりも慣れやすくなります。
・最初から長い間、服を着せない
犬が嫌がるようなら、すぐに脱がしてあげましょう。
少しずつ繰り返して、服に慣れさせてあげてください。
・シンプルな服を着せる
首回りにフリルがついていたり、装飾が多くて重たいなど、動きにくくなる原因になるような服は犬のストレスの原因になりやすいので、シンプルな服を着せるようにしてください。
・犬が服を着たらおやつをあげる
ご褒美作戦ですね。
おそらく、おやつが嫌いなワンちゃんはいないと思います。
犬に服を着せたら、おやつをあげて、しっかりと褒めることによって、服を着るといいことがあると覚えてもらいます。
・犬が服を着たら散歩に行く
これも、いいことがあると覚えてもらう作戦ですね。
散歩嫌いなワンちゃんだと無理ですが、基本的には犬は散歩が好きだと思います。
服を着たら散歩に行く習慣をつけることで、服に対してポジティブなイメージをもってもらえます。
犬が服を噛む場合
犬が、服を噛むから困っている、飼い主さんも多いと思います。
犬が服を噛む理由や、その対処法を紹介します。
犬が服を噛む理由１．ストレスが原因
服を着ることに、慣れていない状態の犬ですね。
服は、嫌だと拒否のサインとして、服を噛むという行動をしています。
この場合は、無理に着せようとすると、余計嫌いになるので、徐々に慣れさせるしかありません。
犬が服を噛む理由２．歯がかゆい
歯がかゆいから、服を噛んでいる可能性もあります。
犬が頻繁に服を噛むようなら、一度デンタルケアや歯の確認をして、問題がないかチェックしてみてください。
犬が服を噛む理由3．遊んでほしい・構ってほしいアピール
服を噛んでいるときに、飼い主さんが追いかけたり、怒ったりなどの経験があると、遊んでいると勘違いしていることもあります。
その場合は、犬をケージなどに隔離して構わないようにします。
犬は、無視されることが嫌いなので、叩く・怒鳴るなどの恐怖を与えるしつけよりも効果的です。
犬に服を着せるコツ
犬に服を着せる動画があったので、ご紹介します。
動画のように、おとなしい犬ばかりとは思えませんが、着せるときのポイントとしては・・・
・最初に首を通す
・前足を横に曲げない（折りたたむようにして通す）
が大切だと思います。
特に、犬の前足の扱いには注意してください。
無理に着せようとして、前足を横に曲げたりすると、犬が痛みを感じます。
最後に
はい、今回は犬の服について書かせて頂きました。
犬にとっても服は、汚れ防止や体温調節に役立つアイテムでしたね。
とはいえ、犬にとって服がストレスの原因にもなるので、嫌がる場合は無理に着せるのはやめておきましょう。
ただ、手術後の傷口のガードの為など服を着せる必要がある場合もあるので、子犬の頃から服に慣れさせておく方がいいかなと思います。