梅干しといえば、昔からあって健康にいい食べ物というイメージを持ってます。
とはいえ、あの酸っぱい味は苦手な人も多いですよね。
そんな酸っぱい梅干し、塩分も高そうで、「犬に食べさせていい物なのか?」と疑問に思う方もいるでしょう。
ということで今回は「犬が梅干しを食べていいのか」について説明していきます。
犬が「梅干し」を食べてもいいの?
答え:食べても大丈夫です
梅干しの果肉には、犬が中毒を起こすような成分は、入っていません。
とはいえ、塩分が高いので与えすぎには注意ですよ。
ここからは、そこら辺の注意点と、梅干しの栄養について説明していきます。
「梅干し」の栄養
梅干しには、健康に役立つ様々な栄養が含まれています。
その中で主な栄養をご紹介します。
梅ポリフェノール
梅に含まれているポリフェノールです。
そのままですね(笑
この梅ポリフェノールには、抗酸化作用があります。
抗酸化作用とは活性酸素の働きを抑制してくれます。
活性酸素も体に必要な物なんですが、必要以上に働きすぎて細胞を傷つけてしまいます。
細胞が傷つくということは、老化・ガンなどの原因になることもあります。
そこで、抗酸化作用のある梅ポリフェノールを摂取することで、老化やガンの予防効果を期待できます。
梅ポリフェノールには、他にも血流改善の効果もあります。
高血圧や動脈硬化の改善・予防に役立ちます。
有機酸(クエン酸など)
有機化合物の酸をまとめて有機酸と呼ばれています。
私たちがよく聞くのは、クエン酸ですよね。
そのクエン酸は、梅干しにも含まれています。
梅干しには、クエン酸以外にも有機酸が含まれていますが、一番多く含まれているのが、クエン酸です。
クエン酸といえば、疲労回復に効くと有名ですよね。
疲労というのは、エネルギーが足りていない状態ですよね。
エネルギーを生み出す為の一連の流れを、クエン酸サイクルといいます。
このサイクルを活性化して、効率よくエネルギーを作ってくれるのがクエン酸です。
なので、クエン酸を摂取すると、疲労回復に効果的なんです。
犬に「梅干し」を与える際に注意すること
梅干しを丸ごと与えない(種を取り除く)
梅干しには、種があります。
梅干しの種は消化されません。
仮に、梅干しの種を丸のみした場合は、消化されないので詰まらない限り大丈夫ですが、小さい犬種の場合は、喉や胃腸に詰まる可能性も十分あるので非常に危険です。
さらに、梅干しの種を噛み砕いて飲み込んだ場合は、青酸中毒になることもあります。
梅干しの種の中には、アミグダリンという成分が入っています。
アミグダリンが体内に入り、分解される過程で青酸を作り出します。
これにより、青酸中毒になる可能性もあるので、必ず種を取り除いてから与えてください。
青酸中毒の主な症状・・・
・呼吸困難
・嘔吐
・めまい
・血圧低下
・発熱
などの症状が見られたら、すぐに動物病院に連れていきましょう。
種を飲み込んだら
気を付けていても、万が一の場合はあります。
・喉に詰まらせた場合 応急処置
喉に詰まらせて呼吸困難など、すぐに処置する必要がある場合です。
1.口を開けて、詰まっている種が見えるならピンセットなどで取り出す。
2.見えない場合は、持ち上げられるサイズの犬なら、足をもって逆さにして
上下に振ったり、背中をたたいたりしてください。
持ち上げられない場合は、犬を横向きにして胸を押し込んで吐き出すようにする。
3.逆に押し込んでとりあえず呼吸できるようにする。
種が見えている場合は、棒状の物で押し込む。
見えない場合は、前足を持ち上げて落ちるように、揺さぶったり叩いたりしてください。
無理やり取り出そうとするので、喉などが傷ついている可能性もあるので、応急処置の後は、必ず動物病院に連れていってあげてください。
特に3番の対処法は、まだどこかで詰まっている可能性もあるので、必ず連れて行きましょう。
・喉を抜けて胃に入った場合
動物病院に連れて行くのが、一番だと思います。
それでも何らかの理由で、連れていけない場合もあるとおもうので一応、吐かせ方を説明します。
基本的に、誤飲してから1時間以内の処置なら、吐き出す可能性が高いです。
1時間を過ぎると、胃を通過して吐き出せなくなります。
・オキシドールで吐かせる
オキシドールとは、消毒液の事ですね。
薬局などで売られています。
殆どの場合、3%の溶液だと思います。
ここでの説明は、3%の溶液として説明します。
犬の体重1㎏あたり1~2mlを舌の奥へ流し込みます。
数分で吐き出す場合もあれば、吐き出さない場合もあります。
15分程様子をみて、吐き出さなければ、もう一度流し込みます。
オキシドールを2~3回流し込んでも嘔吐しなければ、家での処置はあきらめて
動物病院へ連れて行きましょう。
・塩で吐かせる
この方法は、あまりオススメしません。
これは、オキシドールがなく、薬局なども閉まっていて購入することができない
場合の処置です。
購入できる場合は、塩をつかわず買いに行ってください。
食塩水(100mlに塩3g)か、塩をティースプーン1杯程度5gくらいですね。
これを飲ませて吐かせます。
吐いた後は、水分補給をしっかりしましょう。
塩を飲んで吐けば問題ありませんが、吐かなければ塩が吸収されます。
最悪の場合は、塩中毒になる可能性もあるので、この方法はあまりお勧めしません。
吐かなければ、動物病院に連れて行ってください。
どちらの方法でも犬に負担はかかります。
出来るだけ動物病院に連れて行って、処置してもらう方が安全です。
※これは、梅干しの種の場合です。
吐かせると、逆に状態が悪くなる物もあります。
獣医さんなどに、相談するようにしてください。
尖った物や、薬品なども飲み込んだ場合は、動物病院などで処置してもらいましょう。
与えすぎない
塩分も多い梅干しなので、与えすぎは厳禁です。
犬のサイズにもよりますが、1粒の半分程度がいいと思います。
食物アレルギーに注意する
犬にも個体それぞれのアレルギーがあります。
初めて与える食べ物は、必ず少量与えて異常がなければ少しずつ量を増やしていきましょう。
アレルギーの症状・・・
・痒がる
・嘔吐
・下痢
・目が充血する
などが見られたら、与えるのはやめましょう。
症状がひどい場合は、動物病院へ連れて行きましょう。
アレルギーが心配な場合は、一度検査してもらうのも良いと思います。
最後に
梅干しには、犬にも嬉しい栄養が含まれていました。
適度な量を与えれば、犬の健康にも役立ってくれると思います。
ただし、梅干しの種には十分気を付けて下さい。
どこかに詰まったり、噛み砕いて青酸中毒になったら大変です。
それに、梅干しは酸っぱいので、嫌う犬も多いと思います。
そのまま、与えず食事に少量混ぜるなどの工夫が必要になるかもしれません。
まあ、健康にいいとはいえ、犬が嫌がるなら無理に与える必要はないと考えます。
愛犬に合わせてあげましょう。
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