愛犬を撫でたり、抱っこしたり、キスしたりと、愛犬とのスキンシップって、とても楽しいですよね。
特にワンちゃんたちは、キスが大好きじゃないですか?
顔を使づけると、口元をペロペロしてくる子も多いと思います。
しかし、愛犬との過度なスキンシップには、実は危険が隠れています。
そこで今回は、「愛犬とのキス」について、犬がキスを好き?な理由や、愛犬とのキスの危険性などを説明していきたいと思います。
犬はどうしてキスがすきなの?
犬が口をなめてくる理由は、いくつかあると考えられています。
時と場合によって、飼い主の口をなめている理由も違うかもしれません。
1.おねだり
犬の先祖は、オオカミです。
オオカミは、母親の口をなめることで、食べ物が欲しいと要求していたみたいです。
その名残で、犬も何かおねだりをするときに、飼い主の口をなめると考えられています。
2.飼い主の口回りの匂いや味
飼い主さんがご飯を食べた後などに、口回りに匂いや味が残っているので、ペロペロなめている可能性があります。
3.挨拶
犬にとって、口をなめるというのは、挨拶行動の一種なんです。
相手に対して、敵意がないことや、服従の意思表示として、飼い主の口をなめているんです。
帰宅した際に、しっぽを振りながら顔をなめてくるのは、帰宅のご挨拶だと考えれます。
4.スキンシップ(愛情表現)
これは、単純にあなたのことが「大好きですよ」「一緒にいれて嬉しいよ」という感情をなめることで表しています。
つまり、飼い主さんのことを信頼して、甘えている証拠だと、捉えることができます。
愛犬とのキスに潜む危険とは?
人獣共通感染症(ズーノーシス)
人獣共通感染症(じんじゅうきょうつうかんせんしょう)または、ズーノーシスとも呼ばれています。
長ったらしくて、難しい名前ですが、簡単にいえば動物との接触で、人間へと移る感染症のことです。
口の中には、菌がいっぱい
私たち人間の口の中にも菌はたくさんいます。
それは、犬たちも同じで、口の中には菌がいっぱいです。
そして問題なのが、犬と人間では、保有している菌の種類が違います。
犬が保有していても、症状がない菌でも人へと移ることで、人体に悪影響を及ぼす菌が存在しています。
つまり、愛犬とキスすることで、菌が口から侵入してしまい、感染症になるリスクがあるので、愛犬とのキスは危険だということが言えます。
どんな感染症があるの?
・パスツレラ症
パスツレラ菌による感染症です。
パスツレラ菌は、犬の7・8割が保有しているといわれています。
殆どの犬が保有している菌といえますね。
感染した場合は、呼吸器への異常がみられます。
気管支炎や肺炎、副鼻腔炎などです。
・Q熱(コクシエラ症)
コクシエラ菌による感染症です。
ペットの糞尿や体液によって感染します。
感染した場合の症状は、インフルエンザの症状に似ています。
発熱や、気管支炎・肺炎などの症状がみられます。
・レプトスピラ症
レプトスピラによる感染症です。
レプトスピラが感染した、動物の尿などから感染します。
症状としては、軽度であれば風邪に似た症状が現れます。
重度の症状になると、黄疸・出血・腎障害などの症状も出てきます。
・犬・猫回虫症
回虫による感染症です。
感染した犬の便から感染します。
症状としては、回虫がどこに移動するかによって変わってきます。
基本的には、発熱や体がだるいなどの症状がみられます。
肺などに移動すれば、喘息や肺炎など。
目に移動することもあるらしく、失明の恐れもあり、かなり怖いですね。
いくつか紹介しましたが、感染する可能性のあるものは、ここに挙げたもの以外でもあります。
あと、感染の原因に、尿やフンとありますが、「そんな物さわったりしないよ」と思う方も多いと思います。
しかし、犬は自分の尿やフンをなめたりする可能性があるので、必ず安心といえないので気を付けてください。
感染しないためには、どうすればいいの?
愛犬とのキスは避ける
さみしいですが、やはり愛犬とのキスは、やめたほうが安心です。
今まで大丈夫だったから、これからも大丈夫とは言い切れません。
頻繁に愛犬とキスをする飼い主さんは、一度考えてみて下さい。
愛犬と同じ食器や、お箸で食べ物を与えない
愛犬が舐めた食器や、お箸をなめたことで、そこから感染することもあります。
なので、人と犬が使うものは、しっかりと分けて使うようにしてください。
愛犬と触れ合った後は、手を洗う
キスだけでなく、手をなめられたり、犬の唾液がついたおもちゃで遊んだ後など、しっかり手を洗いましょう。
菌が付着した手で、口や鼻を触ることによって感染する恐れがあります。
感染した場合は、どうすればいいの?
病院に行きましょう
ペットと触れ合った後で、体の具合が悪くなったら素直に病院に行きましょう。
体の弱った状態(免疫力の低下)や感染したまま放置すれば、重体になる可能性もあります。
最悪の場合は、死亡するケースもあるので、しっかり診断してもい適切な治療を受けてください。
最後に
愛犬との過度なスキンシップを「楽しくてやめられいよ」という方もいらっしゃると思います。
まあ、あえて強く止めはしませんが、万が一ということもあるので、一応気には止めておいてください。
ペットとは、適切なスキンシップをお勧めします。